網膜前膜

加齢などが原因となり、硝子体が網膜から外れる際に硝子体の一部が網膜に取り残されることで膜が形成されることがあります。この網膜の表面で膜が徐々に厚くなって収縮し、やがて網膜にシワが寄ってしまいます。このような病気のことを網膜前膜（黄斑上膜・黄斑前膜）と言います。なお、網膜前膜は加齢によって起こることが多いのですが、そのほかにも、目の外傷、網膜剥離、網膜の病気などによって生じることもあります。そのようなときは、眼底検査や光干渉断層計検査を行い、網膜のしわの観察や黄斑部の前に張られた膜の状態を確認します。

このようなときは当院をご受診ください

  • 周囲の景色や線がゆがんで見える
  • 視力が低下してきた
  • 遠近感が分かりにくくなった
  • 対象物の色が薄く見える
  • 色の見え方がおかしくなってきた
  • スマホなどの文字が読みにくくなった
  • 人の顔が分かりにくくなってきた
  • うまくピントを合わせられない
  • 目の周囲がむくんでいる

など

網膜前膜の治療

網膜前膜の治療についてですが、初期の段階の場合は、しばらく経過観察します。しかし、歪みの症状や視力低下が進行するなど日常生活に支障をきたす場合に手術が必要です。具体的には、硝子体手術を行い、黄斑部の前にある膜を取り除きます。なお、白内障手術と同時に手術を行うこともできます。